ため息つくと幸せが逃げる?
こんな風にため息を指摘されたことってありませんか?
「ため息をつくと幸せが逃げる」なんて言葉も聞きますが、
あまりいい印象ってありませんよね。
この言葉の由来は、ため息をつくと相手が不快に感じてしまい離れていくということだそうです。
ため息をつく時って疲れた時や心配亊や悩みを抱えている時が多いから、
どうしてもマイナスのイメージが付いてしまいます。
昔の職場の同僚は本当によく深いため息を付く方でしたが、「はぁ~」と息が漏れる音を聴くだけで、その時はこっちも疲れてしまうように感じていました。
実際にその方は軽いうつで、仕事は出来る方でしたが、よく早退される方で、疲れていたのも確かでした。
ため息は実は身体にいい
では、ため息をつくのは何のためなのでしょうか?
実は、身体の機能の面から見ると、ため息はとてもいいものなのです。
バランスが崩れた自律神経の働きを回復させようとするのが「ため息」だからです。
ため息をつく前の身体の状態は、胸やお腹の筋肉が緊張して硬くなっています。
呼吸も浅いです。
それが、ため息をつくと、呼吸が深くなり緊張がほぐれるのです。
他にも、血液では不足気味な酸素が供給されるようになりますし、
自律神経も緊張するときの神経、交感神経が優位だったのが、副交感神経もしっかり働くようになります。
自律神経の働き
ストレスマネジメント②でも自律神経の働きについて書きましたが、自律神経は、身体を勝手に調整してくれています。
自分で意識して毛穴を閉じたり開いたりして、温度調節をしている人はいませんよね?
ご飯を食べたら勝手に胃液を出してくれますよね?
自律神経はこのような調整を勝手にしてくれています。
自律神経がちゃんと働かないと、人は生きていけません。
それくらい自律神経は大切なのです。
他にも、呼吸や心拍、血流、内臓の働きなど、体のさまざまな働きをコントロールしてくれています。
自律神経は交感神経と副交感神経がシーソーのようにバランスをとりながら働いています。
日中は活動的な交感神経が優位になるから活発に活動できますし、
夜はリラックスの副交感神経が優位になるからゆったりとできるのです。
この二つの神経のバランスが取れている状態が健康な状態と言えます。
ため息はストレスサイン
ため息はストレス社会で疲れやすい身体を整えてくれる、そしてそのことに気付かせてくれるストレスサインとも取れます。
ため息が自然と出るということは、身体が自動的に調整しよう、回復しようとしてくれているわけで、まだ健全な状態とも言えます。
本当に疲れ切るとため息も出なくなります。
だから、ため息がストレスサインだと気付き、早めに崩れたバランスを整えることです。
ため息のあとに深呼吸をしたり、背伸びをして身体をほぐしたり、軽くストレッチなどをするのもいいです。
ストレスマネジメント③で書いた五感へのアプローチなど、ストレスの対処方法をするのもいいです。
まとめ
ため息にいいイメージはあまりないかも知れませんが、ため息は深呼吸と同じです。
バランスが崩れた自律神経の働きを回復させようとするもので、ストレスサインなのです。
自分がため息をついていることに気付いたら、ストレスマネジメントをして下さい。
ため息は応急処置なので、それだけで完全に回復していくことはありません。
人間関係を見直したり、五感にアプローチをしてリラックスしたり、自分を整えていくことが大切です。
「自分が何にため息をついたのか?」
そんなところから考えてみるのもいいかもしれませんね。
新宿・都内のカウンセリング
うつ病(予防)克服カウンセラー 林真路