精神科医は心の専門家ではない

精神科医は心の専門家ではない

精神科医とカウンセラーの違いでも精神科医について書きましたが、

精神科医はお医者さんなので、診察をしてお薬を出すのが仕事です。

話を聞いても、不調や症状について聞くことがほとんどなのではないでしょうか。

クライアントさんからよく言われるのが、「家庭のことや仕事のことなど困っていることを話しても全く聞いてくれない!」です。

お医者さんが悪いというわけではなく、お医者さんはそういう話を聞くことが仕事ではないからです。

過去のケースや症例、知識などからこの患者さんは何の病気か、その症状や病気にはどんな薬が合うのか、効くのかを判断し、治療法や薬を処方することに力を注ぎます。

(患者さんにも薬を処方してもらえればいいという方も多くいます。)

保険の点数的にも話を聞いてもお金にならないことや、患者さんが多くて一人の人にそれほど時間をかけていられないという現状もあり、3分診療、5分診療となっていることがほとんどです。

そうであるにも関わらず、精神科医という名前の影響もあるのだと思いますが、精神科の医師なんだから、当然心の専門家でもあるんだろうなぁと思ってしまいがちなのです。

しかし、実情はまったく違います。

検査結果に悩むドクター

精神科医はコミュニケーションが苦手な人が多い

考えてみてください。お医者さんになる人ってどんな人でしょうか?

親も医師である方が多いですし、小さい頃からたくさん勉強をしてきている人です。

ある精神科医の方が話してくれたことがあります。

私は医療のことはたくさん勉強して学んできましたが、心のことはほとんど勉強していない。それどころか、勉強ばかりしてきたから、人と関わることも少なく、どちらかというと人間関係は嫌いな方だし、コミュニケーションは苦手です。医師には変わった人が多くいるし、付き合う人もそういう人ばかりの特殊な環境なのです。

言われてみて納得しましたが、お医者さんもこのギャップに戸惑うことが多いそうです。

ノートと筆記用具

精神科医が嫌いな理由

私は精神科医が嫌いです。

なぜかと言うと、クライアントさんの話を聞いていて本当に酷い医師が多いからです。

人の気持ちが分からない人が多いというか、患者さんの気持ちをちゃんと考えて話す人が実に少ないです。

8年間うつ病で7人の精神科医に診てもらっても、まったく効果のなかったクライアントさんがいました。中には有名な大学病院の先生もいたそうです。

そして、言われたのは

「諦めなさい。治らないからもう生活保護で生きていく覚悟を決めなさい」

だったそうです。

ものすごいショックを受けたそうです。すぐに病院を変えたと言っていました。

そのクライアントさんは私のカウンセリングで改善していきました。

諦めなさい。どうして諦めないといけないのでしょうか。

あるクライアントさんは、「うつ病になったのは仕事のせいだから、1年間休職しなさい」と簡単に言われ、1年間休職してうつ病はどんどん悪化していきました。

あるクライアントさんは、効かない薬を何度も処方され、効かないと変える、効かないと変えるを繰り返し、薬の量が10錠、20錠と増えていくだけでした。

あげればキリがないですが、患者さんのことを物のように見ているのではないのか?とさえ思ってしまいます。

それほど、心無いことを言うケースが本当にたくさんで、怒りを覚えることが多すぎるからです。

冬を迎える

私が好きな精神科医

すべての精神科医が良くないとは言いません。

私の前に訪れるのは、病院で良くならなかった方が多いですし、中には親身になってくれている医師の方も、もちろんいます。

 

泉谷閑示さんという精神科医がいます。

『「普通がいい」という病』という著書でも有名です。

泉谷さんも精神科医が大嫌いだと言います。(カウンセラーもです)

なぜなら、泉谷先生のところにくる患者さんは、他の精神科医でおかしくなった方が多く、精神科医の尻拭いばかりをしているようだからだと話していました。

私は泉谷さんの考え方がとても好きですし、共感できることがたくさんあります。

 

患者さんを一人の人間としてちゃんと診る。

当たり前のことなのですが、それができる精神科医が好きです。

 

最近は、ホリスティック医学というものに注目しています。

体だけでなく、心、精神、環境といったものまで、ひっくるめて、人間と生命をとらえて医学を考え、それを医療の基本姿勢としているからです。

本当に素晴らしいことだと共感しますし、こういったマインドを持つ医師がたくさん増えていって欲しいと願います。

もう、桜の咲く季節

まとめ

精神科医にも色々な精神科医がいます。

 

私は出来れば病院に行く前に、薬に頼る前に、カウンセリングを受けて薬を使わずに自分自身の力での回復を、まずは目指して頂きたいと思います。

そして、病院を選ぶ時も、精神科の仕事内容を理解して、お医者さんをちゃんと選んで欲しいと思います。

 

私もカウンセラーとして、もっと力を付けていくと同時に、素晴らしい医師につなげられるコネクションもちゃんと作っていきたいと思います。

 

真に患者さんやクライアントさんのためにある医療や心理的サポートが大切なのだと感じます。

ピースするツインテールの女の子

 

うつ専門カウンセラー林真路

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