本日のヤフーTOPニュースの記事
本日のヤフーニュースのTOPに
「一般的な抗うつ剤 若者効かず」
という記事がUPされていました。
またしても、抗うつ剤は効果がないということなのですが、
それでも日本では抗うつ剤は処方され続けています。
うつ病を作る製薬会社の仕掛けに注意!にも書きましたが、
製薬会社が儲かるからということや、病気と言えば薬という日本人の体質、
治す方法を他に知らない、分からないなど、複合的な問題が絡んでいると思います。
以下、ヤフーニュースの内容
「一般的な抗うつ剤、子どもや十代の若者らに効果なし 研究」
【AFP=時事】最も入手しやすい抗うつ剤は、深刻なうつ病を患う子どもや10代の若者に対して効果がなく、一部は安全でない恐れもあるとする研究論文が9日、発表された。
英医学誌ランセット(Lancet)に掲載された論文によると、有効成分を含有しない偽薬と比較した際、より高い抗うつ作用がみられたのはフルオキセチンのみだったという。
一方、ベンラファキシンは、偽薬や5種類の他の抗うつ剤と比べて、自殺願望や自殺衝動のリスク増加と関連性があると指摘した。
さらに、これらの薬剤が若者に及ぼす影響について適切に計画された臨床試験が十分に行われていないと警告。国際研究チームは、若者が抗うつ剤を服用する場合、特に治療を開始したばかりの時期には、薬の種類を問わず若者から目を離さないよう勧告した。
論文によると、抗うつ剤を服用している子どもや10代の若者の割合は、2005年から2012年の間に、米国では1.3%から1.6%に、英国では0.7%から1.1%に上昇したという。
研究では、9~18歳までの5260人を対象に行われた34件の臨床試験を調査した。【翻訳編集】 AFPBB News
『うつの8割に薬は無意味』
抗うつ剤は効果がないということは過去にも様々な方が言っていることでもあります。
2015年7月6日号のAERA にも『うつの8割に薬は無意味』(朝日新書)を著した、
獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授の井原裕医師は、抗うつ剤の8割は効果がないとコメントされていました。
「NNTといって、薬の効能を示す指標があります。09年に発表された論文によると、うつ病にSSRI(抗うつ薬は、化学構造の違いから「三環系」「四環系」「SSRI」「SNRI」などに分類される)を処方した場合のNNTは7~8。つまり、抗うつ薬で治るのは7~8人のうち1人です。2012年に発表された論文ではNNT3~8でした。間をとって仮にNNT5とすれば、抗うつ薬が効くのは20%。8割の患者に無意味なのです」
また井原医師はこうも指摘しています。
「薬の販売促進を目的に、病気の怖さを大げさに宣伝する『疾患喧伝』という手法があります。2週間以上、憂うつな気分が続くなら早く医師に相談しろ、早期治療が必要だと騒ぎ立てた結果、多くの『悩める健康人』までうつ病に仕立て上げられた」
製薬会社の行き過ぎたうつ病啓発キャンペーンを医師も認識しているということです。
一般的な治療としては、まず薬物療法で気分を安定させる
一般的なうつ病の治療法は――
「治療としては、まず薬物療法で気分を安定させ、非薬物療法(心理療法、運動療法など)で下支えをする」
と言われています。
しかし、この初めの「まず薬物療法で気分を安定させ」が効かないことには一般的なうつ病の治療法は成り立たないわけです。
私はカウンセリングをしていて、ちゃんと効いてくれる薬があればいいのにと強く思うことがあります。
クライアントさんの中には朝の倦怠感や億劫感、焦燥感、頭痛、胸の動悸などがどうにもならなくて困っている方が本当にたくさんです。
それが酷いとカウンセリングに来ることも出来ませんし、何か対処方法と言ってもそれどころではなく、ただ耐える、過ぎ去るのを、治まるのを待つということしか出来ない方が本当に多いのです。
では薬が効いているからいいのかと言うとそうでもないケースもたくさんです。
薬を飲むとそれは治まるが、副作用で頭がぼーっとして何も出来なくなるという方もいます。
薬を飲めば、やっとカウンセリング(電話)で話すことが出来るくらいで、薬を飲んでいない時はただ寝ているしかないという方もいます。
また、元気に活躍されている方の中にも、普段は薬を飲んでいるからうつの症状は出てはいないが、飲まなくなるとうつの症状が出始めて日常生活が維持できなくなるから、もう10年以上も服薬しているという悩みを打ち明けてくれる方もいます。
このように薬が効いても副作用に悩まされているという方もたくさんいるのです。
メンタルケアの最前線に立つ専門医
時事ドットコムニュースで、メンタルケアの最前線に立つ専門医と紹介されていた「とわたり内科・心療内科」(名古屋市)の唐渡雅行先生のように
「私は認知療法(認知行動療法)を早くから重視し、導入しています。患者さん自身が病気や自分の状況を客観的に理解し、偏った考え方に陥りそうになったときに、自分で回避する方法を身に付けることが必要だからです。
また、血液検査を行い、そのデータを参考にすることがあります。例えば、女性の患者さんで貧血が強い場合、貧血の治療をすれば格段に活動性が向上します。ほかにも、生活・栄養指導を行うことで、うつ病の症状が改善されることもあります。漢方薬を併用したり、アロマセラピーやリフレクソロジーなどを行ったりもして、患者さんに合うと思われるものは基本的に全部やっています。」
と、患者さんのために薬だけに頼るのではなく、患者さんに合うと思われるものは全部やるという医師もいます。
こういう姿勢がこれからの医療には必要なのだと感じます。
まとめ
薬が効くから良い、効かないから悪いなどを話したいのではなく、本当にクライアントさんのためになる治療や方法が必要だし、真剣に考え取り組むべきだと言いたいのです。
うつ病に悩んでいるクライアントさんにとっては、治って元気になるのであれば、薬でも漢方でもカウンセリングでも針でも何でもいいわけです。
ただ、その治りたい気持ちを利用して儲けに走ったりすることや、気持ちを無視した医療にはやはり憤りを感じざるを得ません。
患者さんやクライアントさんを大切にできるメンタルケアのスペシャリストを増やしていきたいと思います。
新宿・都内のカウンセリング
うつ病(予防)克服カウンセラー 林真路